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一条寛治のブログ

日本憲法と安全保障について考えるブログです。

『憲法撮要』で自衛隊を読む。 軍の編制(自衛隊の編成)①

【『憲法撮要 第二版』】 第一節 軍の編制 帝国の軍隊は陸軍と海軍とに分つ。近時航空隊の益重要を加ふるに従ひ、英国の如き別に空軍の制を建つる者ありと雖も、我が現時の軍制は航空隊をして陸海軍に分属せしめ、未だ其以外に独立するものと為さず。 陸海軍…

自衛隊の災害派遣について

「東日本大震災で自衛隊が大活躍したのは周知の事実だが・・・あの震災時、米軍がいわゆるトモダチ作戦で日本国民を救援してくれたが、その米軍は武装解除をしていなかった。武器は携帯するか身近な所に保管していたのである。 それは考えて見れば当然のことで…

鍛冶俊樹『国防の常識』(角川oneテーマ21)を読む。①国防と、文化と経済

鍛冶俊樹氏の著書は、嘗て『戦争の常識』(文春新書)を紹介した。外に『領土の常識』(角川oneテーマ21)も読んだが、今回は『国防の常識』を基に記事を書こうと思う。 国防の常識 (oneテーマ21) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 角川学芸出版 発売日: 201…

小川和久『日本人が知らない集団的自衛権』(文春新書)を読む。①集団的自衛権について考える前に知っておくこと

軍事について勉強する中で、今回は「集団的自衛権」について考えてみたい。 日本人が知らない集団的自衛権 (文春新書) 作者: 小川和久 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2014/12/19 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 集団的自衛権とは…

明治維新を中学歴史教科書で振り返る ③新政府樹立と祖国統一戦争

1867 大政奉還 王政復古の大号令 1868 戊辰戦争 五箇条の御誓文 1869 版籍奉還 北海道 1870 1871 廃藩置県 解放令 1872 学制 (壬申戸籍) 1873 徴兵令 地租改正 1874 民撰議院設立建白書 屯田兵 1875 1876 1877 西南戦争 明治維新は、徳川慶喜の大政奉還を…

「地政学ブーム」に付いて考えたこと

昨年から、書店には「地政学」を題材とする著書が多く並んでいる。何故「地政学」が流行っているのか。 そもそも地政学とは何なのか。 「安全保障を地理的な環境から論ずるやり方を地政学と言う」(鍛冶俊樹『戦争の常識』) 「地政学は、帝国主義の論理です…

明治時代を中学歴史教科書で振り返る ②大化改新と明治維新

白村江の戦い、薩英戦争・下関事件のように、日本の安全保障が脅かされると中央集権化へ向けた力が働く。政治体制を改めるほどの大きな力が。 大化改新以後、都を難波に移し(後、飛鳥に戻す)、豪族の支配していた土地、人民を天皇に返し(公地・公民)、律…

明治時代を中学歴史教科書で振り返る ①太字年表(その1)おおよその流れ

太字年表とは、かつて塾講師をしていたときに歴史が苦手な塾生に指導した、教科書の本文(まれに注釈)の太字のみで作る年表をいう。試みに東京書籍『新編新しい社会 歴史』を参考に作った。 1868 戊辰戦争 五箇条の御誓文 1869 版籍奉還 北海道 1870 1871 …

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文藝春秋)を読む。⑫帝国海軍が「艦隊決戦」の意味を変えた。

「艦隊決戦」というと、戦艦同士が大砲を撃ち合う戦いをイメージする。しかし、第二次世界大戦では航空戦力の優位が確認され、大砲はミサイルに取って代わり、戦艦の時代は終わった。ならば同時に「艦隊決戦」の時代も終わったように思える。 「しかしこれは…

日本の歴史区分は、「古代」と「近代」だけでいい。

私の見る所では、日本の歴史区分は「古代」「近代」の二つに分けられる。厳密には1万年続く縄文時代を「前古代」、大東亜戦争以後を「現代」と言えなくもないが、ここでは「中世」「近世」という分け方は必要ない、ということを強調しておきたい。 古代、近…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑪現代の戦争(弾道ミサイルと核)

北朝鮮が核実験をして小型化を目指し、弾道ミサイルの精度を上げようとしている。中国(引用部分以外は以下、中共)は現に核保有国で、何百発もの弾道ミサイルを日本に向けている。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日:…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑩国防の義務と、徴兵制のメリット・デメリット

国家は国民の団体であるから、国民は国家を支える義務がある。具体的には国家の経済力と防衛力は国民の負担によってのみ支えられる。従って国民は納税義務、兵役義務を負わなければならない。 勿論「兵役義務」といっても、総て国民が銃を担いで、或いは戦闘…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑨徴兵制と志願兵制

憲法改正で徴兵制が復活する・・・という言説を時折目にする。しかし、そもそも徴兵制とは何なのか、志願兵制とは何が違うのか。 日本国憲法は徴兵制を禁止しているという。それは本当だろうか。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑧指揮官と参謀

軍隊には、各部隊を指揮する司令官だけではなく、それを支える参謀がが居る。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 242回 この商品を含むブログ (32件) を見る 「軍隊は命…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑦軍の最高指揮権、天皇、自衛隊

帝国憲法では、軍事については天皇の大権事項と定められ、統帥大権と編制大権とを区別した。前者は軍隊の指揮命令、後者は軍隊の組織を定める権限を意味する。或いは前者を軍令大権、後者を軍政大権と呼ぶこともある。 日本国憲法下での自衛隊に対する軍令、…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑥軍隊と政府の関係、クーデターと自衛隊

他の組織とは一線を画する特別な地位に在る軍隊と、統治権を具体的に行使する政府との関係は、どのようなものだろうか。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 242回 この…

【憲法小論 番外編】譲位に反対する理由と、現行法で出来ること

以前、陛下の「生前退位」に反対する理由を書いた。 ichijokanji.hatenablog.com 私は今でも譲位に反対であることに変わりはない。皇位継承に国会が容喙すべきでないこと、しかもそれは皇統断絶を目論む勢力にとって利用すべき「前例」となることが挙げられ…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。⑤正規軍に認められる法律上の特例と、自衛隊の存在

正規の軍隊とテロ組織の違いは理解した。では、正規の軍隊や軍人が、他の組織や一般人と異なる権利はあるのだろうか。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 242回 この商…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。④正規軍とテロ組織との違い

軍隊とは、「武力行使のための組織」であることは分かった。では、同じように武力行使を行う「テロ組織」とは、何が違うのだろう。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 2…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。③軍隊と情報機関

そもそも軍隊とは何だろうか。そしてその任務とは何だろうか。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 242回 この商品を含むブログ (32件) を見る 「軍隊とは本来、武力を行…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。②防衛、国防、安全保障の違い

軍事ついての用語で、防衛、国防、安全保障がほぼ同意義に用いられることが多いので、一度整理する必要がある。 戦争の常識 (文春新書) 作者: 鍛冶俊樹 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2005/02 メディア: 新書 購入: 12人 クリック: 242回 この商品を含…

天皇が「国民」に含まれるかは、「国民」の定義による

私は天皇の「退位」には当然反対であるし、譲位にも反対であることは変わらない。 それとは別の問題として、天皇は「国民」に含まられるや否や、という憲法のテキストで論じられるテーマが、国会でも論じられたようである。 www.sankei.com 国家は国民の団体…

鍛冶俊樹『戦争の常識』(文春新書)を読む。①軍事について学ぶ

最近「地政学」という言葉が流行っている。関連書籍が書店で幅を利かせている。日本人が安全保障に関心を持ち始めたのは良いことだと思う。しかしその根幹にある「軍事」の知識は十分だろうか。私自身、それが足りていないと思い、軍事の基本、常識を勉強し…

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。⑥戦略と戦術、そして日本

戦略と戦術は、「目的と手段」のような関係にあると思う。 常識としての軍事学 (中公新書ラクレ) 作者: 潮匡人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/01 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (12件) を見る 「「戦略」も、…

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。⑤新しい戦争と秘密工作、そして一つの疑問

戦争のやり方が変わったのか。アフガン戦争、イラク戦争の事例を踏まえ「現代戦争」の姿を捉える。 常識としての軍事学 (中公新書ラクレ) 作者: 潮匡人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/01 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 12回 この商品を…

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。④秘密工作員は、すぐそこにいる

諜報活動を行うのは、大使館員だけではない。本国から「別の姿」で送り込まれ、スパイや工作活動を行っている。 常識としての軍事学 (中公新書ラクレ) 作者: 潮匡人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/01 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 12回…

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。③外交官の特権と大使館

各国の大使館や領事館、外交官にはどのような権限が認められているのだろうか。 常識としての軍事学 (中公新書ラクレ) 作者: 潮匡人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/01 メディア: 新書 購入: 2人 クリック: 12回 この商品を含むブログ (12件) …

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。②大使館はスパイの巣窟

大使館の仕事といえば、ビザやパスポートの発給、邦人への情報提供などが思い浮かぶが、実はもっと重要な仕事がある。 常識としての軍事学 (中公新書ラクレ) 作者: 潮匡人 出版社/メーカー: 中央公論新社 発売日: 2005/01 メディア: 新書 購入: 2人 クリック…

潮匡人『常識としての軍事学』(中公新書ラクレ)を読む。①軍事について学ぶ

国家は国民の団体である。団体であるからには、必ず目的がある。 国家の第一の目的は「自存の目的」(美濃部達吉『憲法撮要 第三版』)である。これは防衛力と経済力によって国家の存立を保持することを意味する。 従って国家の基礎法たる憲法を論ずるには、…

【憲法小論】自民党や産経的ではない、第二の改憲論

【自論抗論】1復元的改憲論から見た日本国憲法第九条 憲法改正に付いては、大きく三つの立場がある。 第一に「憲法を一字も変えるな」という護憲派、第二に「時代の変化に合わせて憲法も変えよう」という改憲派、第三に「そもそも日本国憲法は無効であるから…

【憲法逐条解説】 第9条 我国はポツダム宣言の求めに従い、戦争を抛棄し、軍備を撤廃した

第二章 戦争の放棄 第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は…

【憲法逐条解説】 第8条 皇室財産の多くは国有化され、国会が監督することとなった

第八条 皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない。 〔解 説〕皇室財産と国会の権限 旧憲法に於いては、皇室財産及び皇室経費に付いては、国庫より毎年定額の皇室経費を支出することの…

【憲法逐条解説】 第7条 天皇の国事行為の列記事項

第七条 天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために、左の国事に関する行為を行ふ。 一 憲法改正、法律、政令及び条約を公布すること。 二 国会を召集すること。 三 衆議院を解散すること。 四 国会議員の総選挙の施行を公示すること。 五 国務大臣及び法…

【憲法逐条解説】 第6条 天皇の任命行為は内閣総理大臣、最高裁長官の地位に重みを与える

第六条 天皇は、国会の指名に基いて、内閣総理大臣を任命する。 天皇は、内閣の指名に基いて、最高裁判所の長たる裁判官を任命する。 〔解 説〕 天皇の任命行為 (一)内閣総理大臣は国会の議決を以て之を指名するもので、何人を総理大臣たらしむべきかを決…

【憲法逐条解説】 第5条 摂政を置くべき場合と摂政の地位

第五条 皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。この場合には、前条第一項の規定を準用する。 〔解 説〕摂 政 摂政に関する本条の規定は旧憲法(一七条)と其の趣旨を同じうするもので、(1)摂政は…

【憲法逐条解説】 第4条 天皇の御不例又は海外御旅行の際に国事行為の臨時代行がなされる

第四条 天皇は、この憲法の定める国事に関する行為のみを行ひ、国政に関する権能を有しない。 天皇は法律の定めるところにより、その国事に関する行為を委任することができる。 〔解 説〕天皇の国事に関する権能、其の権能の委任 (一)旧憲法に於いて天皇に…

【憲法逐条解説】 第3条 天皇の国事行為は、すべて内閣が責任を負う 

第三条 天皇の国事に関するすべての行為には、内閣の助言と承認を必要とし、内閣が、その責任を負ふ。 〔解 説〕天皇の行為に対する内閣の責任 国事に関する天皇の権限は第六条及び第七条の定むる所であるが、天皇が此等の行為を為すには自己の自由意思に依…

【憲法逐条解説】 第2条 皇位は、皇統に属する男系の男子が継承する。

第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。 〔解 説〕皇位の継承 本条は旧憲法第二条と略同様であり、別に解説を要するものも無いが、唯旧憲法に比し重要な大変革として見るべきものは皇室典範の性…

【憲法逐条解説】 第1条 日本国憲法においても天皇は君主の地位を失わない

第一章 天 皇 〔解 説〕新憲法は国民主権主義を取り、天皇はもはや主権を有せられないのであるから、此の点から言ふと、第一章には、国家組織の全体に通ずる総則的規定を除いては、先づ国民に付いて規定するのを当然とするやうであるが、後に述ぶる如く新憲…

【憲法逐条解説】 序説(二、三) 新憲法によっても、国体は変革されていない

二 新憲法と国体の変革 新憲法が我が国体を変革するものであるや否やは、従来一般に我が国体は万古不変であると謂はれてゐただけに殊に議会に於ける憲法草案の審議に際し激しく論議せられた問題であるが、それは「国体」といふ語の意義を如何に定むるかに依…

【憲法逐条解説】 序説(一) 日本国憲法は帝国憲法を廃棄して、新しく制定したものである

序 説 一 新憲法制定の手続 新「日本国憲法」は昭和二十一年十一月三日に公布せられ、公布後六箇月を経て実施せらるることに定められた。即ち二十二年五月三日からは、愈々従来の「大日本帝国憲法」は其の効力を失ひ、新憲法が之に代つて日本国の基礎法とな…

【憲法逐条解説】 序/補訂について

序 本年五月三日から愈々実施を見るに至らんとする「日本国憲法」は、我が国家組織の上に我が国歴史あつて以来未曾有ともいふべき大改革を加ふるものである。其の改革の殊に著しいものとしては、旧憲法に於ける我が伝統的な君主主権主義を捨てて国民主権主義…

【憲法逐条解説】 第96条 憲法改正の手続

第九章 改 正 〔解 説〕憲法の改正手続に関する定は、旧憲法には附則中の一箇条(七三条)として規定せられて居たが、新憲法には特に之が為に一章を設くることとした。尚旧憲法には「憲法及皇室典範ハ摂政ヲ置クノ間之ヲ変更スルヲ得ス」(七五条)といふ別…

【憲法小論 番外編】私が「生前退位」に反対する理由

去る8月8日になされた今上陛下の「ビデオメッセージ」を受け、世論のおよそ9割は「生前退位」に賛成し、政府もこれをを認めるべく、特別立法の制定に向けて動いているようである。 しかし、そもそも「生前退位」とは何なのか。 「生前」とは、生きている…

【憲法小論】14.国事行為は大権事項が基になっている

日本国憲法に定める国事行為は、嘗ての大権事項と重なる所が多い。 大権とは「国法上天皇ニ属スル所ノ権能ヲ謂」(1)い、「天皇ノ地位ニ伴フ公ノ職能」(2)である。 元首としての国務上の大権(統治大権)、皇室の家長としての大権(皇室大権)、大元帥として…

【憲法小論】13.日本の政体の変遷を図で表すとこうなる

憲法は、国家の組織及び作用の基礎法である。 国家の組織とは政体のことであり、日本は建国以来君主政の国であるが、時代と共にその多少の変遷が見られた。 江戸時代は、制限君主政の中の封建的君主政であった。 統治の実権は征夷大将軍が握っており、幕府の…

【憲法小論】12.国家と政体を図で表すとこうなる

憲法とは、国家の組織及び作用に関する基礎法である。 国家の組織とは政体のことであり、各国の政体は、各国の歴史的事実によって異なる。 国家の政体は第一に、君主の有無によって君主政と共和政とに区別する。 君主とは、世襲制の独任機関であり、選挙に依…

【憲法小論】11.国家と国民、統治権を図で表すとこうなる

国家は国民の団体である。社会契約の前提となるような、対立関係にあるのではない。 国家は法的に見て、一つの法人であり、権利能力の主体である。自然人と同様に財産権を有し、また国家固有の権利として統治権を有する。統治権とは、命令強制の権利である。…

日本国憲法前文 第三段及び第四段 新憲法の普遍道徳主義

【第三段】 われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる。 【第四…

日本国憲法前文 第二段 新憲法の永久的平和主義

【第二段】 日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上…