一条寛治のブログ

日本憲法と安全保障について考えるブログです。

安全保障

今の自衛隊では、「グレーゾーン事態」に対応できない

まずグレーゾーン事態とは何か。 「安倍内閣が示した15事例のうち『武力攻撃に至らない侵害』が、いわゆる『グレーゾーン事態』です。武力攻撃とまでは言えない緊急事態のことで、しかも現行法制ではうまく対応できないか、対処法が決まっていないケースのこ…

戦争抛棄と軍備撤廃の意味

「国と国との間に平和を維持し戦争の起こることを防がうとする企は、従来も列国の間に屡熱心に試みられた所で、第一次世界大戦の後大正八年に成立した国際聯盟規約に於いて既に締約国は戦争に訴へざる義務を受諾して居り、更に昭和四年に諸強国間に締結せら…

軍政と軍令、自衛隊における「ねじれ」 その2

「軍隊は命令で動き、特に軍令の伝達される経路を指揮系統という。最高指揮官が発した命令は司令官を経由し更にその配下の部隊の長に伝達される。 ここで言う司令官や部隊の長はそれぞれその部署における指揮官である。つまり命令は常にその配下の指揮官に伝…

軍隊の最高指揮権の所在、自衛隊と天皇

「通常、最高指揮官は最高政治権力者と一致する。もしこの両者が別の人物だとするとクーデターが容易に起こせることとなり政治が不安定化するからだ」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p64) 「最高政治権力者は国によって異なるが、西欧諸国では本来、国王(女王)…

中国資本による山林の爆買いが止まらない

中国資本による国土の爆買いが止まらない。北海道ニセコ地区は言を俟たず、十勝でも平成22年に清水町の山林が買収された(参考:北海道清水町議会議事録)。帯広市にも、中国人が経営する大農場が存在し、平取町と日高山脈を挟んでつながっている(参考:【…

軍政と軍令、自衛隊における「ねじれ」

軍政とは「軍事行政という意味で、軍の内部の管理を指す」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p62)。 「軍は戦争のための組織だが、いつも戦争をしているわけではない。平時には基地や駐屯地にいて、訓練や研究、警備などの仕事にいそしんでいる。当然、基地や駐屯地…

災害対処と予備自衛官

「予備役とはもともと徴兵制と深い関係がある。一定の徴兵期間(大体2年前後)を過ぎると除隊して社会復帰することになるが、そこで予備役に編入される場合がある。編入されると一般社会にありながら年に2週間程度の軍事訓練を受け、緊急事態には即座に召集…

民間防衛における、徴兵制とボランティア

「防災は “Civil Defense” の一つであり、この英語は一般に民間防衛ないし市民防衛と訳されるが、国民を守るという意味であるから国民防衛とするのが適当であろう」(鍛冶俊樹『国防の常識』p68-69) 「もとより災害においては消防が動くのが普通だが、警察…

日本はまだ、自然災害と国防への意識が足りない

「なぜ津波の深刻な想定をしなかったのか?それは津波が外部からの攻撃に他ならないからだ。外部からの攻撃を想定すればテロについても当然想定しなくてはならなくなる。航空機が突っ込んで来る場合も想定しなくてはならず、ミサイルが飛んで来ることも考え…

自衛隊の災害派遣における現実

「東日本大震災で自衛隊が大活躍したのは周知の事実だが・・・あの震災時、米軍がいわゆるトモダチ作戦で日本国民を救援してくれたが、その米軍は武装解除をしていなかった。武器は携行するか身近な所に保管していたのである。 それは考えて見れば当然のことで…

法律上、自衛隊は軍隊ではない

(画像引用元:陸上自衛隊、フォトギャラリー) 「自衛隊は軍隊である。これは世界の常識だ。小銃を肩に担って整然と行進し、戦車がこれに続く。空には戦闘機が飛び、海には護衛艦や潜水艦が航行している。これで軍隊でないなどということはあり得ない」(鍛…

国防と防衛、安全保障との関係

(画像引用元:海上自衛隊) 「防衛と国防の関係を考えると・・・単に防衛と言った場合、軍事的に防衛することを指すことが多い」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p31-32) 「防衛とは専守防衛というような限定的な意味ではなく、敵地を攻撃し占領することまでを含む」…

日本で軍事を学ぶには、自衛官になるしかない

(画像引用元:キャンパス案内 | 防衛大学校) 「日本の大学で『軍事』を教える学校は防衛大学校と防衛医科大学校を例外として一校もないでしょう。安全保障を専門とする学者が『国際政治』や『国際関係』を教える講座はあっても、軍人や元軍人が『軍事学』…

日本にとっての尖閣と台湾、米中にとっての尖閣と台湾。

「尖閣諸島は沖縄の一部として1972年に米国から日本に返還されている。尖閣諸島が沖縄に所属しており、沖縄が日本に所属している以上、尖閣は日本に所属している理屈にならざるを得ない」(鍛冶俊樹『領土の常識』p212) 2012年から突如「中国公船」による日…

鎌倉~室町時代の地政学と、現代

元寇と倭寇の話。 (画像引用元:鷹島神崎遺跡 | 松浦市の観光情報サイト「松恋」) 「1231年、モンゴル軍は高麗に侵攻。1259年に高麗は服属し、1274年、モンゴル・高麗が連合したモンゴル帝国軍(元軍)は軍船900、兵力2万数千で対馬・壱岐両島を占領して…

奈良~平安時代の地政学

律令体制が確立し、緩み始めるころの話である。 「渤海国は朝鮮半島にあった高句麗の子孫が朝鮮半島北部から沿海地方、満州にかけて築いた国で、日本では当時、高麗とも渤海とも呼ばれ、長期にわたり親密な関係を持っていた」(鍛冶俊樹『領土の常識』p198)…

徴兵制のメリット・デメリット

「徴兵制は社会一般の国防意識や公共精神の普及に極めて有効である。日本では国防意識も公共精神も学校で教えることすらしていないが、諸外国の学校では重要な徳目である。しかし単に学校で教えるだけでは意識は徹底しない。徴兵制はこうした精神面の教育の…

国防の義務と徴兵制、志願兵制の違い

憲法改正で徴兵制が復活する・・・という言説を時折目にする。しかし、そもそも徴兵制とは何なのか、志願兵制とは何が違うのか。 日本国憲法は徴兵制を禁止しているというが、それは本当だろうか。 「国民国家とは・・・国民のための国家という意味である。・・・しか…