一条寛治のブログ

日本憲法と安全保障について考えるブログです。

読書メモ

日本の仮想敵国と、軍事バランス

「自衛隊は『仮想敵国』という言葉を使っていません。しかし、仮想敵国のない防衛体制というものはあり得ない。 国防を考える時には、どんな国でも、軍事戦略や準備すべき兵力や兵站を考えるために仮想敵国を設定しています」(田母神俊雄『田母神国軍』p81…

「尖閣ビデオ」と尖閣諸島の現実

尖閣ビデオが流出か 中国漁船が衝突の映像 Senkaku 「映像を見れば、中国漁船が意図的にぶつかってきたことは明らかです。・・・問題は、なぜあのようなことが起こったのか、何が原因なのかということです。 簡単に言えば、長年、日本政府があの海域で中国漁船…

国際法に基けば戦争にならない。

尖閣ビデオが流出か 中国漁船が衝突の映像 Senkaku 「今回の尖閣諸島の事件でも、海上保安庁が撮影したビデオなどによると中国の漁船はわざと体当たりをしてきたようです。我が国は絶対に銃撃はしないということを読まれてしまっています」(田母神俊雄『田…

今の自衛隊では、「グレーゾーン事態」に対応できない

まずグレーゾーン事態とは何か。 「安倍内閣が示した15事例のうち『武力攻撃に至らない侵害』が、いわゆる『グレーゾーン事態』です。武力攻撃とまでは言えない緊急事態のことで、しかも現行法制ではうまく対応できないか、対処法が決まっていないケースのこ…

軍政と軍令、自衛隊における「ねじれ」 その2

「軍隊は命令で動き、特に軍令の伝達される経路を指揮系統という。最高指揮官が発した命令は司令官を経由し更にその配下の部隊の長に伝達される。 ここで言う司令官や部隊の長はそれぞれその部署における指揮官である。つまり命令は常にその配下の指揮官に伝…

軍隊の最高指揮権の所在、自衛隊と天皇

「通常、最高指揮官は最高政治権力者と一致する。もしこの両者が別の人物だとするとクーデターが容易に起こせることとなり政治が不安定化するからだ」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p64) 「最高政治権力者は国によって異なるが、西欧諸国では本来、国王(女王)…

軍政と軍令、自衛隊における「ねじれ」

軍政とは「軍事行政という意味で、軍の内部の管理を指す」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p62)。 「軍は戦争のための組織だが、いつも戦争をしているわけではない。平時には基地や駐屯地にいて、訓練や研究、警備などの仕事にいそしんでいる。当然、基地や駐屯地…

災害対処と予備自衛官

「予備役とはもともと徴兵制と深い関係がある。一定の徴兵期間(大体2年前後)を過ぎると除隊して社会復帰することになるが、そこで予備役に編入される場合がある。編入されると一般社会にありながら年に2週間程度の軍事訓練を受け、緊急事態には即座に召集…

民間防衛における、徴兵制とボランティア

「防災は “Civil Defense” の一つであり、この英語は一般に民間防衛ないし市民防衛と訳されるが、国民を守るという意味であるから国民防衛とするのが適当であろう」(鍛冶俊樹『国防の常識』p68-69) 「もとより災害においては消防が動くのが普通だが、警察…

日本はまだ、自然災害と国防への意識が足りない

「なぜ津波の深刻な想定をしなかったのか?それは津波が外部からの攻撃に他ならないからだ。外部からの攻撃を想定すればテロについても当然想定しなくてはならなくなる。航空機が突っ込んで来る場合も想定しなくてはならず、ミサイルが飛んで来ることも考え…

自衛隊の災害派遣における現実

「東日本大震災で自衛隊が大活躍したのは周知の事実だが・・・あの震災時、米軍がいわゆるトモダチ作戦で日本国民を救援してくれたが、その米軍は武装解除をしていなかった。武器は携行するか身近な所に保管していたのである。 それは考えて見れば当然のことで…

法律上、自衛隊は軍隊ではない

(画像引用元:陸上自衛隊、フォトギャラリー) 「自衛隊は軍隊である。これは世界の常識だ。小銃を肩に担って整然と行進し、戦車がこれに続く。空には戦闘機が飛び、海には護衛艦や潜水艦が航行している。これで軍隊でないなどということはあり得ない」(鍛…

国防と防衛、安全保障との関係

(画像引用元:海上自衛隊) 「防衛と国防の関係を考えると・・・単に防衛と言った場合、軍事的に防衛することを指すことが多い」(鍛冶俊樹『戦争の常識』p31-32) 「防衛とは専守防衛というような限定的な意味ではなく、敵地を攻撃し占領することまでを含む」…

日本で軍事を学ぶには、自衛官になるしかない

(画像引用元:キャンパス案内 | 防衛大学校) 「日本の大学で『軍事』を教える学校は防衛大学校と防衛医科大学校を例外として一校もないでしょう。安全保障を専門とする学者が『国際政治』や『国際関係』を教える講座はあっても、軍人や元軍人が『軍事学』…

もし、札幌で大地震が起きたら

過去に起きた「札幌の大地震」(p219)について、道民としては「わが事」でもあるので、何かの参考になればと思い、少し引用した。 北海道の地震 作者: 島村英紀,森谷武男 出版社/メーカー: 北海道大学出版会 発売日: 1994/03/25 メディア: 単行本(ソフトカ…

小川和久『日本人が知らない集団的自衛権』(文春新書)を読む。①集団的自衛権について考える前に知っておくこと

集団的自衛権とは何であるか、如何なる場合に発動されるのか、或いはそれ自体は日本国憲法に違反するや否や、という議論が昨年盛んに行われた。 私としては、個別的自衛権も発動できなくてどうして集団的自衛権の賛否を論ずるのか理解に苦しんだが、現実には…

徴兵制のメリット・デメリット

「徴兵制は社会一般の国防意識や公共精神の普及に極めて有効である。日本では国防意識も公共精神も学校で教えることすらしていないが、諸外国の学校では重要な徳目である。しかし単に学校で教えるだけでは意識は徹底しない。徴兵制はこうした精神面の教育の…

国防の義務と徴兵制、志願兵制の違い

憲法改正で徴兵制が復活する・・・という言説を時折目にする。しかし、そもそも徴兵制とは何なのか、志願兵制とは何が違うのか。 日本国憲法は徴兵制を禁止しているというが、それは本当だろうか。 「国民国家とは・・・国民のための国家という意味である。・・・しか…