読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

国家とは何だろうか

日本憲法と安全保障について考えるブログです。

【憲法小論】2君主は法律上の最高機関であり、国会は政治上の最高機関である

憲法小論

 2.君主は法律上の最高機関であり、国会は政治上の最高機関である

 

 君主の有する法律上の権力とは国政上の権威を意味し、君主はその最高機関である。国会の有する政治上の権力とは国政上の権限であり、国会は政治的な意味における最高機関なのである。

 

 政治とは「決めること及びその過程」であると定義すると、決めることとは決議であり、その過程とは主として審議である。議とは話し合って相談するという意味で、国会(議会)こそが正に政治の場であるといえる。

 

 立憲君主政体においては、国会で政治が行われ、国会が政治上の最高機関となる。その意味は第一に、国会の定める法律が内閣及び裁判所を拘束することにあり、第二に、議院内閣制を採る以上は内閣は国会の支持なくして存立しえない

 従って国会は内閣及び裁判所に対しては優位の地位にある。但し例外として、内閣は下院の解散を決定する権限を有し、裁判所は法律が違憲か否かを審査する権限を有する。

 

 君主は法律上の最高機関、即ち国政上の最高の権威であり、その意味は第一に、国会の定める法律を承認(裁可又は少なくとも公布)し、第二に首相を初め官吏の任免を承認(任命)することである。

 元来君主は統治権を総攬し、立法権、行政権、司法権を固有する。しかし国会制度の発達に伴い、立法権の行使には国会の同意(決議)を必要とし、行政権の行使には内閣が責任を負い(君主は責任を負わない、つまり権限を持たない)、司法権は裁判官の任命を承認する外は全く君主から独立している。

 かつての名残として君主は国会を召集し、法律を公布する。首相、国務大臣、裁判官を任命する。それは君主の統治権が政治的意味を失い、ただ法律的意味のみを持つこととなり、それは君主が国内において最高の権威を有するということのみを意味することとなった。

 

 

 次の記事

ichijokanji.hatenablog.com

 

 

 前の記事

ichijokanji.hatenablog.com