一条寛治のブログ

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【憲法逐条解説】第八章 地方自治

    第八章 地方自治

 

 〔解 説地方自治に関する規定は、我が旧憲法には無かつたもので、外国の憲法にも或は全く規定して居らぬものも有るが、多数は之に関する基礎原則だけは憲法中に簡単ながら規定して居る。地方制度も国の統治組織中の重要な一部を為すものであり、殊に地方団体の自治権は国家統治権の一部を分与せられて居るものに外ならぬのであるから、少くとも其の基礎原則は憲法中に規定することを至当と為すであらう。

 本章の規定は我が従来の地方自治制に対し、自治の要素を強化し、地方行政に於ける官治の要素を排除し、地方制度にまで民主主義化を徹底せんとするもので、新憲法の公布に先ち既に昭和二十一年九月二十七日法律第二十六号外三件に依り東京都制・府県制・市制・町村制の各一部を新憲法の主義に副ひ改正したが、新憲法の実施に至るまでには第二次の改正が予期せられて居る※1

 

 ※1 日本国憲法が施行される直前の昭和22年4月に東京都制道府県制・市制・町村制を廃止し、これらを一括した地方自治法(昭和22年4月17日法律第67号)を定めた。

 

 本文は美濃部達吉著『逐条憲法解説』、註は引用者(一条)。

 古字・旧字体を新字体に改めた外は原文のまま。