一条寛治のブログ

日本憲法と安全保障について考えるブログです。

日本国憲法上諭で考える、無効論

(最終更新日:2017/12/5)

 

 日本国憲法前文第一段落第一文に「日本国民は・・・この憲法を確定する」とあるから、民定憲法であるように見える。しかし上諭には「朕は・・・帝国憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる」とあるから、欽定憲法のようにも見える。

 

 もし日本国憲法が、帝国憲法を改正したものであるとするならば、帝国憲法第73条違反であり、本来無効である。憲法改正天皇の大権に留保され、帝国議会は提出された改正案についてのみ審議することが出来るの。しかし第90議会は無原則に自由に審議、修正したのであるから、明確に憲法違反である。

 

 とはいえ、70年以上無効状態を放置し、当然に有効であることを前提として運用し続けて来た為に法としての力を得、日本国憲法憲法典としての地位を得たと見做さざるを得ない。

 

 日本国憲法は、改正憲法としては無効である以上、帝国憲法との繋がりはない。つまり帝国憲法はまだ生きていることになる。しかし、日本国憲法のみが憲法典であると認識されている以上、帝国憲法全体が死文化した状態で現存していると考えるしかない。

 

 「憲法改正」という場合、一般には日本国憲法の改正を意味するが、帝国憲法の復元改正も頭に入れておいた方がいい。